Everyday Birthday: 9月 2012

2012年9月24日月曜日

持ってるヒト


オリンピックはムシキングだと表現した人がいました。

オリンピック選手たちが、ある種目に特化したトレーニングを重ね、
進化を競い合っている様子を、虫同士が戦うゲームに見立てたのです。

虫は生き抜くために、行動に特化した独特の姿をしています。
角があったり、はさみがあったり、糸をだしたり。
動物よりもミニマムな分、特徴にエッジがきいています。

陸上選手の為末大さんは、ツイッターで
パラリンピックの方が面白いとつぶやいていました。

パラリンピックは障害を抱えた人たちが競い合って、
それを補うための装具やルールを作っています。
その進化の方がめざましいからだと思います。

ロンドンオリンピックでは、片足を失った選手が義足をつけ、
パラリンピックではなくオリンピックで戦いました。

ここまでくると、どこまでが補助具か装具かわかりませんね。

今後は一般の人よりも、障害を持った人の方が
力が上回るというのもありうる話です。

そうなった時、むしろ障害のない人の方が
ハンデを背負う事になるんでしょうか。

もはや障害者は、不便だけど不自由ではない。
むしろ可能性を「持ってるヒト」なのだ。

ぼくも生まれつき、心臓に障害を持っています。

将来、人の心臓よりも高度な人工心臓ができたとします。

それを付けたぼくは身体能力があがり、
人造人間SEIとかになって、
悪と戦うヒーローになれたりするんでしょうかね。

2012年9月17日月曜日

絵本にできること

友人の紹介で、絵本作家の宮西達也先生の講演会に行ってきました。
『おまえうまそうだな』シリーズなどで、今日本一の売り上げの作家さんです。

とても気さくで面白い方で、講演会も笑いで溢れていました。

そして宮西達也先生は講演の中で、
震災の被災地のこどもたちの話をされました。

「絵本の読み聞かせをすると、みんなあははと笑ってくれた。
こんな楽しそうな顔をみるのは久しぶりだと言われた。

でも、読み聞かせを終えて片付けをしていると、
おかあさん、おかあさんに会いたいって泣きだすこどもや、
フラッシュバックで吐いてしまうこどもがいた。

そこにいるこどもたちの多くは、親をなくしている。
ぼくらは家が流される映像しか見ていないけど、
彼らは親が津波で流される姿や、人の亡骸をたくさん見ている。

その子たちの心のケアは、まだまだこれからです。
生きててよかったな、楽しいなと感じる時間をたくさん作って、
かなしみをすこしでも減らしてあげたい。

ぼくはこれからも被災地に行きます」

こんな話を聞くと、絵本にできることってたくさんあるなと感じます。
ぼくはそんなこどもたちに、生きていてくれてよかったといってあげたい。

自分も生きる歓びを感じられる絵本が描きたいと強く思いました。
病気と闘っているこどもたちの気持ちなら、自分もわかってあげられる。

自分に足りないものは、やっぱりユーモアですかね。
笑って心を和ませるのも大事ですから。

いつもたいくつな話ばかりですみません。
これからは、もう少し面白い話も書きますので、どうぞごひいきに。