どこへ行くか内緒にしていたのに、
あんまりしつこく訊くので今日は中華だとというと、
急に不機嫌になった。
内緒にした事が、余計な期待を持たせてしまったらしい。
つくづく自分はウソがヘタだ。
内緒にしていたのには理由があって、
彼女の家族もサプライズで呼んでおいたのだ。
早くきて助けてくれないかとやきもきしていると、
ようやくチャイムが鳴った。
あぜんとする妻の顔をみて、ほっと胸をなでおろす。
予約したお店は、郊外の静かな住宅街にあって、
探さないとわからないくらい。
出された料理は中華のイメージをさらりと裏切ってくれた。
空豆とホタルイカの蒸し物、初鰹のサラダ仕立て。
たけのことあおさのスープ仕立ての麺に、
メインは牡蠣と帆立のオイスター炒め。
デザートは、苺を飾った杏仁豆腐。
まさに中華風のキュイジーヌだ。
これなら妻も文句はあるまい。
これなら妻も文句はあるまい。
無添加、無農薬、化学調味料不使用といったこだわり。
食材も旬を感じさせてくれるものばかり。
菊の花は、中国で不老長寿の花とされているらしい。
『菊花(ジェイファ)』という店の名前には、
そんなシェフの願いが込められている。
ちょっと量が少なく、もっと食べたいなと感じるが、
腹八分目に医者入らずという事なのかも知れない。
この日は久しぶりに暖かい陽気で、
一足早い春を、舌と肌で感じられた。
この日は久しぶりに暖かい陽気で、
一足早い春を、舌と肌で感じられた。
美味しいモノを食べ、みんなが息災で暮らせたなら
ボクはなによりも幸福だ。
ボクはなによりも幸福だ。
ごちそうさまでした。
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